オーラルフレイルとの付き合い方
日々の食事を中心にオーラルフレイルについて考えてみましょう。私たちを取り巻く「食」の環境は豊かになり、個々の好みに合った食事を楽しめる環境が整ってきました。それらの食事は、少なからず食べやすく、柔らかいものが多く(このことは決して悪い事ではないのですが)、オーラルフレイルが進み、食べる力が衰え始めてもその衰えに気が付きにくい環境ともいえます。つまり、衰えを自覚することなくオーラルフレイルが進行し、その衰えを自覚するようになった段階では、機能低下が重度に進んでしまい、その対応また回復が困難になるリスクが高まります。
- タイゾウ
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最近、食べやすい物をよく食べたくなったのは口の衰えのサインだったのかのう。
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何か、確認できる方法があれば良いわよね。
- ヨシエ
PART2で、オーラルフレイルへの適切な対応がなされず放置されると、フレイルを加速し健康寿命へ影響する可能性があることに触れました。一方で、日常生活の中でオーラルフレイルの兆候に気付くことは難しいと言われています。そこで、何らかの方法でオーラルフレイルのリスクの有無をチェックすることが重要です。チェック方法は様々ありますが、ここでは広く使用されている8項目の質問票を紹介します。
様々な調査結果から、3点以上を回答をした者の3~5割は、65歳以上の回答者との結果が報告されています。つまりこの結果は、多くの高齢者がオーラルフレイルのリスクを抱えていることを示しています。
オーラルフレイル対策法として口腔体操があります。
- タイゾウ
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ワシは3点じゃった...
ちょっと気を付けたほうが良さそうじゃのう。 -
私は1点だったわ。
定期的な歯医者さんからのアドバイスが良かったのかしら。 - ヨシエ
- タイゾウ
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ヨシエさんを見習わなくてはいけないのう。
特別な体操も効果が有りますが、持続することが重要ですので、日常生活で既に行っていることをオーラルフレイル対策に応用することをお勧めします。それが「ブクブク・ガラガラうがい」で、多くの方が日常生活で既に行っていることです。これらは、感染予防だけでなく口腔機能・嚥下機能維持向上に繋がります。普段より、少し長めに、回数も増やし、一つ一つの動きを意識して行うことを心掛けて下さい。日本歯科医師会や8020推進財団のHPに動画が紹介されていますので参考にしてください。
オーラルフレイル対策で最も重要なことは、対策を行う上での具体的な目的を個々に持つことです。ご紹介した対策でオーラルフレイルのリスクを減らし、その「口」で何をするかがポイントになります。
例えば、「カラオケ」「地域ガイドボランティア」「新たな料理創作」「利き酒」など、自身の「口」に楽しい役割を担わせるための目標を持ち、そのためにオーラルフレイルへの理解を深めていくのもいいですね。
- タイゾウ
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すごく勉強になったのう。
ケンタロウと朝のラジオ体操でもはじめようかのう。 -
私はボランティアに参加してみようかしら。
- ヨシエ