加齢による口の変化とは

年齢が増すと身体の色々なところに変化が見られます。
身体のほかの部分と同じように口の中にも変化が現れます「物が噛みにくい」「話しにくい」「食事の時に痛みを感じる」「口が乾きやすい」「むせる」「飲み込みずらい」など様々です。

「健康でいるため」に必要な事がいくつかありますが、その中でも口から物を食べて栄養をとることが大切です。栄養価の高い物をシッカリと噛んで唾液と混ぜ、頰の筋肉や舌を使って喉に送り、その後は喉の筋肉の働きで身体の中に送り込む。また、物をよく噛むことで脳へ刺激が伝わり、認知症の予防につながるとも言われています。さらに噛むことにより唾液が分泌され、食べた物の消化を助けたり、口の中が傷ついた時には、粘膜を守る作用や口の中の汚れを洗い流したりする作用も持っています。
このように「噛む」という動作が健康な生活を送る上で、多くの良いことを生み出していきます。

しかし、むし歯や歯周病で歯を抜かなければならなくなることもあります。抜いた後、そのままにしておくと

• ・食べ物が噛みにくくなって、食べたいものが食べられない
• ・息が漏れて、言いたいことがうまく言えない
• ・歯の抜けた部分が見えて、見かけが悪い
• ・話しにくくなったり、口元を見られるのが嫌になり、人と会いたくなくなる

の「ナイナイずくめ」となってしまいます。このようなことになると残念なことに、楽しい社会生活が営まれなくなり、QOLが著しく低下します。

食べることができる物の種類が減って、栄養が偏ってしまいます。しっかり噛み砕かなくても食べられるお米やパンなどの穀類が多くなり、炭水化物の摂取量が増えます。そして炭水化物の過剰摂取により生活習慣病を発症することも言われています。一方、必要な栄養素の摂取量が減り、筋力が低下して運動能力も低下し体のバランスが取れなくなってしまうこともあります。負の連鎖の始まりです。

歯が無くなってしまった場合には入れ歯やかぶせ物をして、歯があった時の状態に近づけてあげることができます。特に、多くの歯が無くなった場合には入れ歯を作って使うことになります。入れ歯は、「噛むこと」「話すこと」「見た目」を回復することに役立ちます。しかし使い方を誤ると、「噛みづらい」「痛い」「味がしない」「異物感がある」「話しにくい」「口の中を噛んでしまう」などの苦痛を伴うことになってしまいます。入れ歯を大切な道具として、使いこなさないといけません。入れ歯を上手に使うためには、かかりつけの歯科医に相談し、正しい知識を習得する必要があります。

新しい入れ歯を作ったら気を付けること

食事の方法

最初は軟らかい物、小さい物からゆっくりと食べる。

義歯の取り扱い方

• 痛みが無ければなるべく長い時間入れておく。

• 取り外すときは両手で行う。

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• 原則、寝るときは外して水中に保管する。
• 最初は話しにくいかもしれませんが繰り返し発音の練習をする。
• 就寝時に入れ歯を入れて寝たい場合には1日に何時間かは外す時間をつくる。

• 痛みがあるときは我慢をせずに歯医者さんに行く。

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義歯の清掃方法

• 出来るだけ毎食後、入れ歯を外してブラシで汚れをとる。

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• 毎食後、残っている自分の歯も丁寧にブラシをかける。

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• 研磨剤が入った洗剤は使わないこと。

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• 入れ歯洗浄剤も利用しましょう。

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• 落としても心配ないように、洗う時には水を張った洗面器の上などで洗う。
• 変形の恐れがあるため、熱湯消毒はしない。

メンテナンス

入れ歯や残っている歯の調子が良くても、定期的なメンテナンスを必ず行うことを忘れずに。
これらが全てではありませんが、ほんの少し努力をして大切な自分の道具を使いこなし、自分の力で物を食べて、元気に楽しく活動的な生活を送り、いつまでも社会との繋がりを持ち続けることがとても大切です。
　「入れ歯を正しく使って、元気で楽しく明るい人生を送りましょう！」