インタビュー13インタビュー時年齢:76歳(2017年2月28日)

#05 退院時にケアマネが紹介してくれた訪問歯科医は、おからのようなものが張り付いた口の中をきれいにして、水を飲む練習から始めて、

再生時間:03:27 アップロード日:2017年12月04日

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インタビュー

退院するからっつってたらちょうどケアマネジャーの人が、まあ、いい歯医者さんを世話してくれて、世話してくれたっていうかな。あのー、他の市で開業してるみたいなんだけど、あのー、歯医者はね。自宅がこの近所でさあ。自分の店つったらおかしいな。医院が終わった帰りに寄ってくれるんだよ、月1回ね。

だからグッドタイミングだったんだよなあ。そのー、「冒険してみましょう」っつって、あのー、水飲む練習っていうかさあ。スプーンが、あのー、ちょっとぼちぼちが付いたようなスプーンでこう、こう、ぐっとこう。何ていうのかな、だから、まるっきり一緒じゃないの、赤ん坊。俺は育てたことねえから分かんねえけど、離乳食に変わるときと変わんないんじゃないですか。あのー、口から固形物が入るように、練習はね。
 

――あの、歯医者さんは、最初に来たときは、「頑張ればお口から食べれるようになりますよ」っていうことだったですか。

一緒に頑張りましょうってことだったかなあ。で、何か、あのー、舌、ベロをこう、もう豆腐みたいになってたんだよ、舌もな、真っ白で。

(妻)それを剝がして。

それをこう、ブラシみたい、ブラシっていうかな、剝がしてうがいさして、あとガーゼか何かで拭き取ったり。口ん中がねえ、もうおからっていうか、豆腐みたいになってたんだよ。うん、汚いったら、汚いって言ったら悪いけど。もう、ほら、何にも口ん中、口を使ってないから、口は汚れんの早いねえ。だからあれ、歯ブラシで歯磨くっていうんだけど、口をきれいにするっていうか。まあ、向こうの言葉でいう、ケアするっていうことは大事なことなんだね。だから口を使わないからねえ、あのー、おからっていうか豆腐みたいのがいっぱい口ん中へたまっちゃっててさ。あのー、もうはけでおからみたいな状態のやつを引っ張り出したね。だから、水分取ったり物を食べて、口ん中をきれいにしてるってことあるんですね。歯磨きだけじゃなくてね。だから余計食べられなくなっちゃうんじゃないの、口使わないから。あのー、うん、全部流し込みだもんねえ。
 病院入院中はそれを鼻から、点滴じゃ栄養が追い付かないから、あのー、経管、栄養経管しますっていうんだよ。で、点滴が終わって、えー、手が自由に動くようになって良かったなあったら、今度は鼻から管だよ。で、それもめんどくさくなると、今度、胃ろうってことでしょ。まあ、そんなとこでしたねえ。

プロフィール

インタビュー13
インタビュー時年齢:76歳
(2017年2月28日)

首都圏在住。結婚した息子がひとり。父親が製菓会社を営んでおり軍需工場にも卸していたので、戦時中も終戦直後も甘味には不自由しなかった。子どもの頃からむし歯が多く、40代で総入れ歯になったが、歯医者以外には罹ったことがないほど身体は丈夫。定年退職後10年間介護車両の運転手として働いた経験から、機械に頼って生かされることについて思うところがあり、妻(インタビュー14)の介護では胃ろうをせずに、口から食べられるようにすることを頑張ってきた。