インタビュー13インタビュー時年齢:76歳(2017年2月28日)

#03 歯槽膿漏(歯周病)で疲れた時には歯茎が膿んだり腫れたりして、当時できたばかりの自動販売機で缶飲料を買っては、飲まずに頬っぺたを冷やしていた

再生時間:01:20 アップロード日:2017年12月04日

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インタビュー

大して疲れるほど仕事しねえんだけど、あれ、人間って弱いとこへ出んのね。歯がまるっきり駄目でしょ? あのー、歯槽膿漏で膿んだり腫れたりしてるとね、ちょっと疲れたりすっと、ほっぺた腫らしてさあ。「お前、まだ喧嘩なんかやってんのか、ばか」なんて言われてさ。「いや、喧嘩じゃないんだよ。歯が痛くて全く」、「ああ、そうか」なんて。しょっちゅう冷やしてたよ、こうやって。
 自動販売機が出始めのころだよ。コーラかなんかの冷えたやつをこうあてがってね。飲むわけじゃないんだ。冷めるとぶん投げちゃってさ。飲むわけじゃないんだ。もうね、冷たいコーラの缶をこう、ハンカチで当ててたよ、よく。
 歯には苦労したねえ。コーラの缶、冷え切ったやつ、よく買って冷ましたよ。で、飲むわけじゃないんだ。みんなもったいない、今思うとね。ぶん投げちゃってさ。あったまるとぶん投げて。
 ちょっと仕事しすぎるっちゃおかしいけど、ちょっと働き過ぎたなあと思うと、必ず歯、腫らしてさ。弱いとこへ出んですねえ。

プロフィール

インタビュー13
インタビュー時年齢:76歳
(2017年2月28日)

首都圏在住。結婚した息子がひとり。父親が製菓会社を営んでおり軍需工場にも卸していたので、戦時中も終戦直後も甘味には不自由しなかった。子どもの頃からむし歯が多く、40代で総入れ歯になったが、歯医者以外には罹ったことがないほど身体は丈夫。定年退職後10年間介護車両の運転手として働いた経験から、機械に頼って生かされることについて思うところがあり、妻(インタビュー14)の介護では胃ろうをせずに、口から食べられるようにすることを頑張ってきた。