インタビュー10インタビュー時年齢:44歳(2017年1月23日)
再生時間:03:29 アップロード日:2017年12月04日
(帰国してから)娘がおなかにいる時に、産院にあった『むし歯ってみがけばとまるんだヨ』という本を書いた先生のことをふと思い出しまして、(中略)慌てて予約を入れまして。で、その日が来たんですけれど、先生に、口を開けてアーンをして診せた途端に、「お母さん、このむし歯のことを言ってるのよね」、前歯のことを言われて、「これはもう花まるむし歯よ。おっぱいむし歯だから心配しないでね」って。ほんとに初めてその先生にむし歯のことを肯定的というか、「治しましょう」ではない言葉を言ってくださったので、私は感激して涙が出てしまったんですが、「そこにむし歯があると、もしかしたら奥にもあるかもしれないと思うけれども、今のところは大丈夫」っていうお話を聞いて、何となく私が感じたアメリカでの、ちょっと違うなっていうことが、やっぱりそれでいいんだなっていうふうに思えたので、私はあの時に治さなくて良かったなあとすごく思ったんですね。
で、その後、その先生の所で健診を受けながら何とか今まで来ているんですが、やはり歯と歯の間はむし歯ができてしまって、えー、磨いても治らないので、その先生のご紹介で小児歯科に行きまして、そこは1本だけ治したんですね。
そこでは普通に麻酔もせず、もう5歳なのでお口も開けられて、ドリルで削って、そこで詰め物をしてもらったんですね。で、本人も、もうこれはやりたくないっていうふうに、そこで思ったようなので、それ以降、歯磨きはあまり嫌がることなくしていますかね。
――そこは麻酔とかはしなかったんですか。
ええ、しなかったですね。麻酔はせず、ただ、そのむし歯がほんとに神経まで行っていない、まあ、治すか治さないかギリギリのところのむし歯だったのもあって、あっという間に、5分くらいで終わってしまったりもしたので、ある意味、軽いむし歯で良かったかなあっというふうに思ってます。
――じゃ、お子さんも泣いちゃったりすることもなく?
そうですね、泣くこともなく。ただ、1回目にそのむし歯を診せにいった時には、彼女の気持ちが治すというところになかったので、で、その歯科医の先生も、「ちょっと今日はもしかしたら、やったらね、パニックになってしまうから、次の時に治そうね」っていうふうにお話をくださって、で、娘も、次ここに来たら治すっていうふうに気持ちが固まってきていたみたいで。
ただ、歯医者さんに行くまでは、「今日、行くよ」っていうふうに話はせず、ドアを入る時に、「今日は、むし歯治すんだよね」っていうふうに彼女がもう、気持ちを固めていたので、何となく泣くこともなく、覚悟ができたように口を開けて、治してもらっていました。