CHAPTER6
むし歯発生のメカニズム
4つの要因が重なるとむし歯に!
むし歯の原因は歯垢(プラーク)です。この歯垢の中に含まれる細菌(むし歯菌)が酸をつくり、歯の表面のエナメル質を溶かして「むし歯」をつくります。
最初は痛みがありませんが、象牙質まで進行すると、痛みを感じるようになります。
むし歯の原因
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- ① 歯の質
- 歯の質が弱い、唾液の分泌が少ないなどの体質
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- ② 細菌
- むし歯に関わる細菌が多い
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- ③ 糖質
- 細菌の栄養素となる糖質を頻繁にとる
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- ④ 時間
- 酸にさらされる時間が長いこと
3つの原因がそろう「時間」をできるだけ少なくすることが大切です。
働き盛りは根面のむし歯にも注意
年齢とともに歯ぐきが退縮し、歯根が出てくることがあります。この部分はエナメル質よりもやわらかく、むし歯になりやすいので注意が必要です。
歯の根元に起こる「根面のむし歯」は、加齢で歯肉が下がって歯根が露出し、汚れがたまりやすくなったり、みがきにくくなったりするのが、主な原因です。
歯の溝や、歯と歯の間から始まる「歯冠のむし歯」の場合も、象牙質の表面に到達すると、その表面で広がりつつ、さらに深部に広がります。
フッ素入りハミガキ剤でしっかりケアすることをおすすめします。
こまめな歯みがきが大切!
むし歯は、歯垢中の細菌がつくり出す酸によって歯が溶ける病気です。自覚症状がない人でも、多くの細菌がお口の中にいます。みがき残しや時間の経過によって、むし歯の要因となります。
「食べたらみがく」の習慣を身につけて、歯垢をこまめに取り除き、むし歯を予防しましょう。また、セルフケアで取り除けない歯石は、歯医者さんで取り除いてもらいましょう。