CHAPTER5
お口の状態の悪化が健康長寿を阻む!
噛むこと、噛めることが大切
噛む力を保つことは、歯と口のトラブルを予防するだけでなく、さまざまな健康効果を生み出し、健康寿命が延びることにもつながります。
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- ❶ 歯と口の病気を防ぐ
- 噛むことで唾液が分泌され、口内を浄化してむし歯や歯周病を防ぐ。
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- ❷ 脳の発達・認知症の予防
- 口の開閉により脳に酸素や栄養が送られ、脳細胞が活性化する。
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- ❸ 発音・表情がよくなる
- 口周りの筋肉を使うことで発音・表情がよくなる。
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- ❹ 肥満を防ぐ
- よく噛むことで満腹感が得られ、食べ過ぎを防いでくれる。
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- ❺ 体力の向上
- 歯を食いしばることができることで、「ここ一番」の場面で力を出せる。
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- ❻ 胃腸の疲れが少ない
- きちんと噛まないで飲み込んでしまうと、胃腸の負担を招く。
「フレイル」を知っていますか?
フレイルとは、年をとって体や心の働き、社会的なつながりが弱くなった状態をいいます。
生活の質を落とすだけではなく、全身にさまざまな影響があるとされ、元の健康な状態に戻るには、早期に気づき、対策を行うことが大切です。
「オーラルフレイル」とは?
オーラルフレイルは、「オーラル」と「フレイル」からなる造語です。お口に関するささいな衰えが軽視されないように、お口の機能低下、食べる機能の障害、さらには、心身の機能低下にまでつながる負の連鎖に警鐘を鳴らした概念です。
老化との違いは、外出回数の減少や、うつうつとした気分を持つ機会の増加など、さまざまな問題が複合して生じる不自然なところにあります。
オーラルフレイル対策をしよう
日常生活の中で、オーラルフレイルの兆候に気づくことはむずかしいといわれています。
特別な体操なども効果がありますが、「ブクブクうがい」や「パタカラ」など、日常生活で行っていることを応用することもおすすめします。
「ヨシエさんのお口の体操」もやってみてください。