PART2高齢者のお口の特徴
食べる力を低下させるお口の変化
お口の変化に早めに気づくことが大切
高齢になると、体のあちこちに痛みが出たり、動きが悪くなったりしますが、この変化はお口にも現れます。
お口は食べることに直結する器官ですからとても重要です。早めに気づき、適切に対処することが大切です。
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健康な状態
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高齢者の状態
- 飲み込む力が低下する
- 食べ物を噛んで飲み込む過程には、舌や口のまわりの筋肉が緻密にかかわっています。
この飲み込む力が低下すると、飲食物が誤って気管に入り、むせたり、誤嚥性肺炎を引き起こしたりします。 - 噛む力が弱くなる
- 歯がグラグラしたり、歯の本数が減ったり、入れ歯が合わなかったりすると、やわらかいものばかり選んで食べるようになり、お口の機能はさらに低下します。
- 味覚が衰える
- 舌の表面にある味蕾(味を感じる器官)の数が減り、味を感じにくくなります。
- 嗅覚、視覚が衰える
- 嗅覚や視覚の衰えは、食欲の低下につながります。
- 唾液の量が減る
- 唾液が出にくくなると、飲み込みづらくなったり、むし歯や歯周病、口内炎になりやすくなります。
また、唾液には酵素も含まれており、消化作用に影響を及ぼします。