CHAPTER1
健康寿命の延伸は歯とお口の健康から
働き盛りこそ歯とお口の健康対策を
働き盛りは、仕事や家事など、日々の忙しさからお口の中のチェックや定期的な歯科健診が減り、歯や歯ぐきのケアがかになりがちな時期です。
その結果、歯肉炎や歯周炎が見られるようになります。そして、40代以降になると、歯周病などにより歯を失う人が増えてきます。
2019年に行われた国民生活基礎調査では、年齢が高くなるにしたがって、「歯が痛い」「歯ぐきの腫れ・出血がある」との自覚症状を持つ人が増えるようになります。
とくに高齢になると、歯が失われてくることも影響し、「噛みにくい」との自覚症状を示す人が急速に増加してきます。
定期的な歯科健診を受けることで、歯とお口の不具合を最小限にすることも大切です。
日本人の平均寿命は年々延伸して、2019年は男性81.41歳、女性87.45歳になりました。
さらに、介護の必要がなく健康的に日常生活が送れる期間である「健康寿命」も、2019年には男性が72.68歳、女性は75.38歳と延びてはいますが、平均寿命との差はおよそ10歳。
まだまだ開きが見られます。
私たちの生命活動は、食べることによって支えられています。
歯とお口のささいな変化を放置すると、歯を失ったり噛めなくなったりして栄養が不足し、全身の衰えにつながります。
歯とお口の健康を保つことは、健康寿命の延伸にも深く関わってくるのです。