8020 No.13 2014-1
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インタビュー■
―― 夢がかなったわけですね。
水卜 そうですね。小学校の卒業
アルバムにも書いていて、ずーっと
あこがれでした。
―― 大学は慶應義塾大学に入ら
れて、英米文学科ということでしたが、
専攻とかは何だったのですか。
水卜 文学部に入って2年生から
専攻を決めるのですが、正直、英語
は話せなくて、英文科の中の言語学
に進みました。英文科には行ったん
ですが、自分は日本語が好きという
のがすごくあったので、どちらかと
いうと日英言語比較で「this、that」
と「これ、あれ」など、指すものの
範囲の違いなどについて専攻してい
ました。
●日本語の表現の奥深さ
—— それはとてもおもしろいこ
とですね。外国映画の字幕の翻訳と
かを見ているとなおさらおもしろい
ですね。
水卜 はい、それについてもやり
ました。おもしろかったです。
―― 言葉を日本語に当てはめる
ときに、いろいろありますからね。
水卜 でもそこを通して、さらに
自分は日本語が好きだなとすごく実
感したのですが、本当の意味で訳す
とこんなに字幕とは変わってしまう
のかとか、日本人独特の感性、それ
●水卜麻美
(みうら・あさみ)
さん プロフィール
日本テレビ放送網アナウンサー。1987年4月生まれ、千葉県
市川市出身。慶應義塾大学文学部(英米文学専攻)卒業、2010
年入社。血液型AB型。担当番組は「ヒルナンデス!」
(月~金曜日、
昼11時55分~13時55分)、「幸せ!ボンビーガール」(火
曜日、夜10時00分~10時54分)など〔2013年12月現在〕。
信条・モットーは「明日は明日の風がふく」。趣味:おいしい食
べ物を探すこと。大好きなビートルズを聴くこと。どんなジャ
ンルでも本、雑誌など何か活字を読むこと。
健康で元気な姿を見てもらえるようにしたい
―― 普段から健康について心が
けていることは何かありますか。
水卜 アナウンサーというのは、
体力勝負というところが往々にして
あります。というのも、帯番組をやっ
ているということもあって、風邪を
引いたとかでなかなか休めないです
し、自分が寝不足だったり疲れてい
たりして、「こんにちは」と言ったと
きに顔が疲れていると、やっぱり見
ている方は不快に感じると思うので、
常に健康で元気な姿を見てもらえる
ようにコンディションづくりは相当
考えています。
―― やはり食事や睡眠時間は気
をつけていますか。
水卜 睡眠も最低ここまでは取る
ということも決めていますし、スト
レスをためないように息抜きも絶対
するとか決めています。食事につい
ては取材のロケで結構脂っこいもの
を頂く機会が多いです。そこで相当
なカロリーを摂取しているので、家
でご飯を食べるときには、なるべく
野菜を食べるようにしたり、バラン
スを取っています。
をどうしたら英語にできるのか、で
も当てはまるものがないなとか、そ
ういうことを考えていて楽しかった
です。
―― それはいまアナウンサーをさ
れているときに活かされていますか。
水卜 大学での勉強で日本語の良
さとか、幅の広さ、深さなど、もち
ろん英語もそうなんですが、日本語
独特の表現を大事にしたいなと強く
思いました。やはりアナウンサーの
仕事は、基本的には、正しくて、で
きれば美しい日本語を後に残してい
きたいという信念のある人がとても
多い部署なので、言語の本当に細か
いところまでかなりこだわるんです
ね。たとえば「かんぱつをいれず」
ではなくて、「かんはつをいれず」が
もともとだから、できればそれに沿っ
たやり方でやりたいとか、アナウン
ス部ではそういうところを結構研究
します。そういう意味では今までの
言葉の研究が今の仕事につながって
いるなと思います。