地域歯科保健ＤＢ専門データ検索 ファイル年度 指定年度無し ファイルタイトル 人はなぜ歯を磨くのか？ 説明 人はなぜ歯を磨くのか？ 人はなぜ歯を磨くのか？ 毎日、歯をみがきましょう！ 『歯・口の健康づくり』事業の目的と『歯・口の健康づくり』事業の目的と 科学的根拠に基づいた虫歯予防の実践科学的根拠に基づいた虫歯予防の実践 SOO 2000 八千代台東小学校 職員研修セミナー 2000.1.20（木） 1 うちのお姉ちゃんは、毎日歯磨きしているのにうちのお姉ちゃんは、毎日歯磨きしているのに すぐ虫歯が出来るみたい。なぜ？ すぐ虫歯が出来るみたい。なぜ？ ボクのお父さん、あんまり歯みがきしないのにボクのお父さん、あんまり歯みがきしないのに 虫歯が出来ないんだよ。どうして？ 虫歯が出来ないんだよ。どうして？ さて先生なら、どう答えますか？ さて先生なら、どう答えますか？ 子供たちの 素朴な疑問 え、そ、そ れは〜 SOO 2000 2 ヘルスプロモーションヘルスプロモーション 政策づくり＝ライフスタイル+環境改善政策づくり＝ライフスタイル+環境改善 健康 坂道を緩やかにす坂道を緩やかにす る環境づくりる環境づくり パワーアップパワーアップ ライフスタイルづくりライフスタイルづくり QOLの向上QOLの向上 図解ヘルスプロモーション(島内、1987) を一部改 セルフケア行動を確立するプロセスを支援し続けるセルフケア行動を確立するプロセスを支援し続ける 『歯・口の健康づくり』事業の目的『歯・口の健康づくり』事業の目的 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 年齢 0 5 10 15 20 25 30 現在歯数 現在２１世紀 生命の質と量 SOO 2000 3 齲蝕研究の歴史齲蝕研究の歴史 「歯を守る」甘味料　高添　一郎　編より SOO 2000 4 ショ糖が虫歯の原因である根拠? ショ糖が虫歯の原因である根拠? = Hopewood House Study = = Hopewood House Study = 背景背景 食生活を徹底的に改めることにより健康を回復した食生活を徹底的に改めることにより健康を回復した オーストラリアのビジネスマンHopewood氏により1942 オーストラリアのビジネスマンHopewood氏により1942 年に設立された”子供の家”に生後すぐに引き取られ年に設立された”子供の家”に生後すぐに引き取られ た12歳までの児童に関する研究。た12歳までの児童に関する研究。 研究方法研究方法 彼の食事理論により、児童の食事からショ糖ならびそ彼の食事理論により、児童の食事からショ糖ならびそ の他の精製された炭水化物が除かれた。の他の精製された炭水化物が除かれた。 献立の主体は、乳製品、果物、生野菜およびナッツ献立の主体は、乳製品、果物、生野菜およびナッツ で、炭水化物としては、全穀粒のパン、大豆、小麦麦で、炭水化物としては、全穀粒のパン、大豆、小麦麦 芽、ライ麦、ジャガイモ、糖蜜などが与えられた。芽、ライ麦、ジャガイモ、糖蜜などが与えられた。 結論結論 フッ化物の応用もなく、歯口腔清掃状態が悪くてもショフッ化物の応用もなく、歯口腔清掃状態が悪くてもショ 糖の摂取がほとんどないと、11歳ぐらいまでの一人平糖の摂取がほとんどないと、11歳ぐらいまでの一人平 均齲蝕経験歯数（DMFT index）は、1.0以下になる。均齲蝕経験歯数（DMFT index）は、1.0以下になる。 ジャガイモ、果物なども齲蝕誘発性は低い。ジャガイモ、果物なども齲蝕誘発性は低い。 SOO 2000 「歯を守る」甘味料　高添　一郎　編より 5 ショ糖が虫歯の原因である根拠? ショ糖が虫歯の原因である根拠? = Vipeholm Study = = Vipeholm Study = 背景背景 齲蝕病因論が確立されていなかった1946〜1951年に齲蝕病因論が確立されていなかった1946〜1951年に 行われたVipeholm Studyは、ショ糖の摂取量よりもそ行われたVipeholm Studyは、ショ糖の摂取量よりもそ の摂取頻度の方が齲蝕発病に深く関連している事をの摂取頻度の方が齲蝕発病に深く関連している事を 示唆した。示唆した。 結果結果 口腔内停滞性が高く、発酵性の糖質を多く含む食品を口腔内停滞性が高く、発酵性の糖質を多く含む食品を 間食に摂ると齲蝕が多発する。間食に摂ると齲蝕が多発する。 ３回の食事の味付けに使われる程度のショ糖は齲蝕３回の食事の味付けに使われる程度のショ糖は齲蝕 を誘発しない。を誘発しない。 食事に際して水溶液の形で摂るショ糖は齲蝕を誘発し食事に際して水溶液の形で摂るショ糖は齲蝕を誘発し ない。ない。 まとめまとめ ショ糖は、齲蝕を誘発するが、食べ方によって齲蝕のショ糖は、齲蝕を誘発するが、食べ方によって齲蝕の 発病は左右される。発病は左右される。 SOO 2000 「歯を守る」甘味料　高添　一郎　編より 6 ”虫歯になりにくいおやつ”の条件とは”虫歯になりにくいおやつ”の条件とは シュガーレス（単糖および二糖の 糖質含有率が５％以下）のもの 口の中で溶けにくく停滞性の低い もの（固いゼリー状のもの、果物な ど） 唾液の分泌を促進するもの（キシ リトールガム,キシリトールタブレッ トなど） 健康指向の飲料には、歯を直接脱 灰するものが多いので要注意 ダイエット・コークポカリスエット Vs Vs 臨界pH SOO 2000 溶ける溶けない 7 虫歯予防の原点虫歯予防の原点 カイスの３つの輪カイスの３つの輪 食習慣 歯の 抵抗力 ミュータン ス菌 虫歯 シュガー・コントロール ダイエット・コントロール プラーク・コントロール ミュータンス・コントロール フッ素、シーラントの利用 再石灰化 栄養源 宿主 細菌 虫歯 唾液唾液 唾液 SOO 2000 8 歯垢（プラーク）の質の違い歯垢（プラーク）の質の違い マイクロ・コロニー 歯ブラシで簡単に落とせる 病原性の低い歯垢 ホーム・ケアーで予防可能 バイオ・フィルム 落とすのに技術と時間が必要 病原性の高い歯垢 プロフェッショナル・ケアーが必要 SOO 2000 9 虫歯の原因は年齢によって3つある虫歯の原因は年齢によって3つある 子供ミュータンス菌感染症子供ミュータンス菌感染症 母子感染によるミュータンス菌感染症母子感染によるミュータンス菌感染症 急速に進むのが特徴急速に進むのが特徴 はえたての歯は虫歯になりやすいはえたての歯は虫歯になりやすい 大人生活習慣病大人生活習慣病 ミュータンス菌以外の口腔常在菌によるミュータンス菌以外の口腔常在菌による 菌に対する菌に対する身身体の抵抗力が弱くなった時に出来る体の抵抗力が弱くなった時に出来る 不規則な生活やストレスが原因不規則な生活やストレスが原因 慢性で進行が遅いのが特徴慢性で進行が遅いのが特徴 老人唾液分泌不足老人唾液分泌不足 歯を守るバリアーが無くなってしまうため歯を守るバリアーが無くなってしまうため 歯にとって唾液は血液と同じようなもの歯にとって唾液は血液と同じようなもの それぞれの原因に対する予防を考える必要性それぞれの原因に対する予防を考える必要性 SOO 2000 10 唾液分泌不足が原因の虫歯の例唾液分泌不足が原因の虫歯の例 臨床歯科検査を見直す　7.歯科治療と検査　井上孝他7名歯科学報第97巻第7号カラーアトラスより臨床歯科検査を見直す　7.歯科治療と検査　井上孝他7名歯科学報第97巻第7号カラーアトラスより 『歯が折れやすい』 ということが主訴 全身疾患を持つ73歳の男性 口腔内が乾燥した状態 唾液分泌量が著しく減少 11種類の常用薬を服用 SOO 2000 11 歯周病予防のために歯磨きは必須歯周病予防のために歯磨きは必須 食後歯磨き後 出血＝歯周病 鏡を見て歯磨き 歯垢のの２ ２２２色 色染め 写真：東京歯科大学矯正歯科学教室提供　 SOO 2000 口の中が汚れている→病気では無い 歯を磨くと血が出る　→病気である 12 バイオフィルムの病原性バイオフィルムの病原性 ミュータンス菌（ＭＳ菌）が多糖体のよろいに被われているミュータンス菌（ＭＳ菌）が多糖体のよろいに被われている 薬剤が菌に到達するには５００倍以上の濃度が必要になる。薬剤が菌に到達するには５００倍以上の濃度が必要になる。 フッ素は分子量が極めて小さいので浸透できるフッ素は分子量が極めて小さいので浸透できる ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ 抗菌 物質 ＭＳ 菌 ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ ＭＳ SOO 2000 歯肉炎正常歯肉正常歯肉 歯の表面 歯の表面 歯の表面 13 『四人はなぜ死んだのか』『四人はなぜ死んだのか』 を産み出したインターネット時代を産み出したインターネット時代 インターネットを活用する事インターネットを活用する事 で、科学的根拠に基づいたで、科学的根拠に基づいた 医学情報を誰でも入手できる医学情報を誰でも入手できる 時代時代 自分の経験だけに基づいた自分の経験だけに基づいた 指導の限界を越える指導の限界を越える 知識にも賞味期限がある知識にも賞味期限がある 子供の『なぜ？』に答えるの子供の『なぜ？』に答えるの が大人の役目が大人の役目 SOO 2000 14 登録ファイル shika-school03.pdf