インタビュー09インタビュー時年齢:54歳(2017年1月15日)

#01 病巣が大きかったので手術の後に放射線で治療することになった。金属プレートが使えないので、太ももの筋肉を切り取って、右下顎の骨を切除したあとに埋め込んだ

再生時間:02:27 アップロード日:2017年11月09日

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インタビュー

えっと、僕の場合は、中咽頭がんだったんで。で、最初は、あの、右側の扁桃腺の辺りが腫れたんです。だいたいそこが病巣になるらしいんですけど。で、まあ、簡単だったらそこを切除、もしくは抗がん剤と放射線で終わりなんですけど。僕の場合ちょっと病巣が大きかったんで、あの、一回放射線やっちゃうと、あとから手術はもうできないと。だから、現代医学の最大限の治療は、切除をして取り切れない部分が出るから、そこを抗がん剤と放射線で徹底的にやると。じゃあ切ってくださいよという話で、切ってもらったんです。そしたらまあ予想以上に大きかったんで。僕の場合、多分あの、もちろんその扁桃腺の部分、右側を取って、それから、あの、顎の(軟口蓋の)とこですよね、あの、上顎のところをざっくり取って、あとは右側の下の顎の骨を前から3本目まであるのかな、歯の。そこから後ろ全部取ったんです。

で、ここも、本来歯を取っても、いや顎の骨を取っても、普通ならプレートを埋めれば顎の骨の代わりになるらしいんですけど、その後にあのー、抗がん剤の、放射線の使用が待っていたんで、放射線はもう、中にプレートが埋まってると、もう、放射線やると大変なことになっちゃう、肉が溶けちゃうんで、駄目なんですよって話で。足切りまして、ここ(太もも)の筋肉を、全部ここ(右ほほ)に埋まってるんですよ。で、足もすごい切られて、ここまで切って(笑)。で、ぞっこり取って。喉の、その…、扁桃腺の部分、上顎の(軟口蓋の)部分、これ顎の骨の部分、欠損したところをぎゅうぎゅうに筋肉を詰めて。だから、手術が終わって、ずいぶん長い間、まだ顔がこんなでしてね。なので、筋肉組織ってのはだんだん縮んでしまうんで、逆に、あんまり入れないと顔がこう変形しちゃうんで、先生がそれ心配してぎゅうぎゅうに詰めて。はじめ、だからもう全然口も開かないし、大変だったんですけど。まあ、そんな手術でした。

プロフィール

インタビュー09
インタビュー時年齢:54歳
(2017年1月15日)

IT関係の会社を経営。現在は首都圏で仕事をしているが、仕事の都合で関西地方に住んでいた2015年秋に、喉に痛みを感じて受診。中咽頭がんと診断され、東京の病院で口腔手術と放射線治療を受ける。治療の影響で、最初は発話や食事に苦労したが、現在は大分回復している。上手くしゃべれないこともあるが、相手が一生懸命聞こうとしてくれる。かみ合わせの感覚が回復し、口を閉じていられるようになり、集中して仕事ができるようになった。歯はあらゆることに影響していると感じる。